少人数の訪問営業チームなら、顧客台帳は「顧客名・所在地・先方の窓口・社内担当者・最終接点日・次の対応」の6項目から始められます。 あわせて、誰がいつ更新するかを決めましょう。ここでは、顧客との接点と次の対応を共有するための、基本的な台帳の作り方を紹介します。
顧客情報の記録・整理を表すイメージ画像です。実際の製品画面ではありません。
項目を増やしても台帳が使われない理由
顧客管理を始めると、売上規模、従業員数、決裁者、取扱商品など、把握したい情報が次々に出てきます。ただ、用途や更新方法が決まらないまま項目を足すと、空欄と古い情報が混在します。
窓口が変わっているのに以前の名前が残る。最終訪問日は分かっても、その後に電話したことが記録されていない。こうした台帳では、担当者へ聞き直す必要があります。
最初にそろえたいのは「どの顧客か」「誰に聞けばよいか」「最後にいつ接点があり、次に何をするか」です。まずこの範囲を更新できる状態にし、実際の仕事で不足した情報を追加します。
顧客台帳に必要な6項目と書き方
1.顧客名
会社名に加え、支店・店舗・営業所など、実際に対応する単位が分かる名前を入れます。同じ会社でも窓口や訪問先が異なるなら、台帳上で分けて管理します。
「サンプル商事」だけでなく「サンプル商事・デモ営業所」のように記入する形です。これは架空の例です。略称だけで登録すると別の人が見つけにくいため、チーム内の表記をそろえましょう。
2.所在地
訪問する場所の住所を記録します。本社の登記住所と、実際の訪問先が異なる場合は、どちらの所在地かが分かるようにします。建物名や階数、入口の注意点が必要なら補足してください。
同じ建物に複数の顧客が入っていることもあります。住所が同じという理由だけで、同じ顧客だと判断しないようにします。
3.先方の窓口
日常的に連絡する部署・氏名・業務用の連絡先を記録します。表計算で管理する場合は、ひとつの情報群として扱いながら、検索しやすいよう列を分けても構いません。用途のない私的な情報は集めない運用にします。
窓口が複数いる場合は「発注の連絡先」「納品日の相談先」のように役割も添えます。話した相手を、そのまま契約の決裁者として登録しないことも大切です。
4.社内担当者
顧客情報と次の対応を確認する、自社の担当者を記録します。複数人で関わる場合も、更新の責任を持つ主担当をひとり決めておくと、確認先が曖昧になりません。
担当者が変わる際は名前の書き換えに加え、未完了の対応を新担当が確認します。引き継ぎが済むまで、誰が顧客へ連絡するかも決めておきましょう。
5.最終接点日
最後に訪問・電話・メールなどで接点を持った日を記録します。「2026-10-05/訪問」「2026-10-06/電話」のように方法も添えると、読み手が状況を把握できます。
何を接点として数えるかはチームで統一します。たとえば、送信だけのメールも含めるなら「メール送信・返信待ち」と残します。不在訪問も「訪問・不在」と記録し、面談できた場合と区別してください。
6.次の対応
次にする作業を、担当者と期限を含めて記入します。「継続対応」より「担当Aが10月8日までに、見積もりの受領と追加質問の有無を電話で確認」のように書きましょう。
顧客からの返答待ちでも、こちらから確認する日を決めます。次の対応が不要なら、その理由を残します。「不要」と「まだ決まっていない」を区別しておけば、読み手が迷いません。
コピーして使える顧客台帳テンプレート
次の6項目を、顧客ごとにひとまとまりで使います。表計算では横一列の見出しにしても、顧客別の記入欄としても利用できます。
顧客名:会社名+支店・店舗などの識別名
所在地:訪問先の住所、必要に応じて建物名・階数
先方の窓口:部署・氏名・業務用の連絡先
社内担当者:主担当者名
最終接点日:年月日/方法/面談・不在・返信待ちなど
次の対応:誰が/何を/いつまでに
記入例は以下のとおりです。名称・場所・人物・対応内容はすべて架空で、CSV取り込み用の住所データではありません。
- 顧客名:サンプル商事・デモ営業所
- 所在地:デモ地区A・サンプルビル2階(架空の場所)
- 先方の窓口:購買窓口B/連絡先は未確認
- 社内担当者:担当A
- 最終接点日:2026-10-05/訪問/購買窓口と面談
- 次の対応:担当Aが10月6日に窓口Bの業務用連絡先を確認し、10月8日までに依頼された資料を送る
契約番号や請求条件まで、この6項目に詰め込む必要はありません。管理する業務が広がったら、既存の契約台帳などとの役割分担も含めて項目を見直します。
更新担当とルールまで決める
台帳を配るときに、次の運用も共有します。どのツールを使う場合も、まずは誰が判断するかを明確にします。
- 新規登録の前:登録する人が顧客名と所在地で検索し、既存情報がないか確認する
- 接点のあった日:原則として主担当が最終接点日と次の対応を更新する
- 代理で対応したとき:対応した人が記録し、主担当へ未完了の作業を伝える
- 担当変更のとき:管理者が新担当を確認し、新担当が残っている約束を引き継ぐ
- 定期的な見直し:管理者が、担当未設定・期限超過・次の対応が未定の顧客を確認する
重複を見つけた場合は、すぐに片方を消さず、別拠点や別の取引単位ではないか確認します。同じ顧客なら、過去の記録と未完了の対応を引き継いでから、台帳を整理します。
分からない欄には「未確認」、その顧客に当てはまらない欄には「該当なし」と書きます。未確認情報を誰がいつ確かめるかは「次の対応」に残してください。項目を追加するときも、利用目的と更新担当をセットで決めると、古い情報が残るのを防ぎやすくなります。
PinStockでできること・できないこと
PinStockでは、顧客を地図上のピンとして登録し、訪問履歴、写真、メモを顧客にひも付けて確認できます。同じ場所にいる複数の顧客を表示できるので、所在地が同じ顧客も見分けながら管理できます。
この記事の6項目は台帳の設計例で、PinStockの画面項目やCSV列名をそのまま示したものではありません。特に「最終接点日」は電話やメールも含む運用上の項目です。画面の最終訪問日と混同せず、訪問以外のやり取りはメモに日付と方法を残します。
次の対応も共有メモに記録できます。ただし、顧客ごとの約束日に通知するリマインダーや、週間予定の自動作成を前提にした運用にはできません。期限の通知が必要な作業は、カレンダーなどを併用してください。設備台帳や点検帳票として必要な情報は、それぞれの管理方法で扱います。
まずは現在対応している顧客で6項目を埋め、担当者以外でも次の対応を判断できるかを確認しましょう。PinStockの機能と料金も確認できます。
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よくある質問
顧客管理の項目は本当に6つだけで足りますか?
この記事の6項目は、少人数の訪問営業チームが、連絡先と次の対応を共有するための出発点です。売上、契約、請求、点検などを管理する場合は、その業務に必要な項目や別の台帳を用意します。
顧客台帳は誰が更新すればよいですか?
原則は、その顧客の社内担当者が接点のあった日に更新します。別の人が対応した場合は対応者が記録し、担当変更や重複の整理は管理者が確認するなど、作業ごとに責任を決めます。
分からない項目は空欄にしてよいですか?
推測では埋めず、「未確認」と記入します。次に確かめる必要がある情報は、確認する人と期限を「次の対応」に残します。「該当なし」と「未確認」を使い分けると、空欄の理由が伝わります。